2026-01

名もなき世界の何でも屋

第四話 強くなりたいです

   引き続き彼の身体のリハビリは次の段階へ上がった。 食べ物は徐々じょじょに咀嚼そしゃくが必要なものになり、リンネとの会話も初級魔術や亜人種あじんしゅの種類の話などが話題に出てくるようになった。 話題によっては、彼が頭痛を訴うった...
名もなき世界の何でも屋

第三話 辛いだろうけど、頑張って

   無理矢理に薬を飲まされてから三日目に差し掛かろうとしていた時に彼はパチリと目を覚ました。 天井は石造りで、傍そでに小さな机。 机の上に蝋燭ろうそくが一つ灯されているだけの薄暗い場所で目が覚めた。 横になったままに辺りを見ても、...
名もなき世界の何でも屋

第二話 その為に来たのだから

   どうしてこんな事になったのだろう。 両親に地下図書館へ放り込まれてから何日経ったかわからない。 我が子を守る為に両親はここへ放り込んだ。 ならば、片親だけでも一緒にいるのは不都合だったんだろうか。 万全ばんぜんを期きす為ために...
名もなき世界の何でも屋

名もなき世界の何でも屋 Ⅱ

第一話 夜更かしはお開きね   「それで〜……オカマと一緒に〜……ハイネが作ってくれた、この事務所を……」  スズネが鳥人族ちょうじんぞくの姉妹。 姉のサキと妹のモトに何でも屋ができた話をしていた。 姉妹の姿は鳥人に近い姿では...
黒狼記

第四十四話 次の旅へと

   季喬ききょうの所から預けていた荷物を受け取り、帰ってくると天明てんめいが家でゆっくりとお茶を啜すすっていた。 「何はともあれ、無事に勾玉は清められ、藤祭ふじまつりは閉幕。いやはや、何より何より。弓月ゆみづき様方もお疲れ様でござ...
黒狼記

第四十三話 政の終わり

   無事に藤祭ふじまつりを終え、一夜いちやを天明てんめいの家で過ごしていた。 もう見張みはり番ばんは要らないと思われたが、念の為にと蒼が家の外で一人見張りをしていた。 「蒼あおさん、お疲れ様です」「椿つばき?」「なんだか眠れ...
黒狼記

第四十二話 八尺瓊勾玉の力

  『妖力を……込める……怪我を治すようにっ!』  八尺瓊勾玉やさかにのまがたまに椿の妖力が込められた途端、眩まぶしいばかりの光が放たれた。 津流御祖神社つるみおやじんじゃで浄化した時よりも光は強く、一瞬にして辺りを真っ白に染め上げ...
黒狼記

第四十一話 上津流山の源流

  「ったク、なんだってこんな事をオレガ……」  津流別雷神社つるわけいかづちじんじゃの境内けいだいへと流れる川の上流。 上津流山かみつるやまから流れる源流げんりゅうに黒い霧は漂ただよっていた。 その懐ふところには大壺おおつぼ...
黒狼記

第四十話 津流別雷神社

  「あれから問題なく着きましたね」(橋があったのにも関わらず襲撃がなかった……となれば、ここで一気に襲ってくるかもしれませんね)  津流別雷神社つるわけいかづちじんじゃに着いた行列は歩を止めた。  ちりーん、しゃりーん。 ...
黒狼記

第三十九話 津流御祖神社

 行列が進み始めて坂に差し掛かったようで、少し御所車ごしょしゃも傾いた。 木々が生い茂り、木の葉の屋根を潜くぐっていく。 御所車が木漏こもれ日びを浴びながら進むこと、しばらくしてゆっくりと止まった。  ちりーん、しゃりーん。...
タイトルとURLをコピーしました