2026-01

黒狼記

第三十八話 藤祭の道中

   先の襲撃から何事もなく、歩を進める行列は津流御祖神社つるみおやじんじゃに向かい歩を進めていた。 襲撃があった事もあり、侍達は警戒を強めている。 貴族達も少し気を引き締めている者もいれば、オドオドと落ち着きのない者もいた。 ...
黒狼記

第三十七話 政・藤祭

   政まつりごとの当日、平穏御所へいおんごしょ。 そこに平穏京へいおんきょうに住む妖怪や人間たちが一目見ようとひしめいている。 藤祭の通路にはあらかじめ、敷居を設もうけられ、立ち入れないようにされている。 敷居から中に入らないよう...
黒狼記

第三十六話 藤祭まで

  「天明てんめいが寝てしまった以上、藤祭ふじまつりについて聞けんな」「寝る前に聞けばよかったんじゃあ?」「たわけ、あんなにも眠気を我慢して三人を守っておったんじゃ。今日くらいは眠らせてやらねば、明日に支障が出る。今は少しでも長く寝...
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第三十五話 修業の成果

「二人とも良い感じになったんちゃう」  蒼あおと弓月ゆみづき、それぞれの修業が一段落したところに季喬ききょうが現れた。 「蒼は言った通り、百匹の鯉から魂たましいを抜き出せた……同時にとは言うてなかったんやけどな。魂を...
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第三十四話 家事 と 襲撃

   昼食が終えた後、天明てんめいが居るということで萃蓮すいれんは天明にベッタリだった。 菊左衛門きくざえもんも調子を取り戻したようで、ここぞとばかりに庭を整え始めた。 椿つばきは天明の家の中を掃除したり、洗濯をしたりと家事に勤いそ...
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第三十三話 謝罪 と 食事

   モヤから出てきた二人はまた季喬ききょうの前に正座。 蒼あおは手をついて頭を下げた。 「季喬様。先程までの無礼、申し訳御座いませんでした。失礼な態度をしてしまった手前、お願いをするのもまた不躾でありますが。どうか妖術のご指南ご鞭...
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