黒狼記

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第十一話 次の目的地

「そうなるだろうとこちらも考えておりました。春芽はるめ、夏葉なつめ、例の物を取ってきてください」 政元まさもとの言葉で二人は立ち上がって、襖ふすまを開け、部屋を出ていった。 「弓月ゆみづき様、次の目的地はどこに?」「そうじゃな……まずは、こ...
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黒狼記 壱 妖怪の先祖と旅をするそうです 第一話 三度笠さんどがさと縞合羽しまがっぱ第二話 おむすび と 地図第三話 東北東の山へ第四話 茶屋の看板娘第五話 疑い と 茶屋の鬼第六話 黒狼の先祖第七話 黒狼 と 赤鬼第八話 村への案内第九話...
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第十話 昔 と 目論見

「わかった、よろしく頼む。……いきなりで悪いんじゃが……ん?」 弓月ゆみづきが話そうとしたが、政元まさもとの後ろの二人がこそこそと話しているのが聞こえてきた。「あれ? ねぇ、春芽はるめぇ? ……なんか、ゆみづきさまのかたにいるんだけど、だい...
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第九話 村長の家

茶屋の山から見ていた通り、田畑が目立ち始め、さらに道なりに進むと村へ着いた。 軽鎧けいよろいの一団も追い抜かし、その際に少し騒いでいたがまたしても弓月ゆみづきは気に留めなかった。「ふむ……体はまずまずと言ったところか。さて、村とはここじゃな...
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第七話  黒狼 と 赤鬼

鉄戒てっかいはそばに置いたお盆へ湯呑み置き、真剣な眼差しを弓月に向けた。「弓月ゆみづき様、旅の目的を教えてくだされ。勝手ながら時を経たとて儂わしは今でも家臣のつもりです。力になりとう御座ございまする」 両拳を地面に突き立て、頭を深々と下げた...
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第六話 黒狼の先祖

蒼あおの体から外にも聞こえる強い鼓動が一拍。 体の周りに黒い炎を纏まとい始めた。 火力は上がっていき、黒い炎で蒼の体が見えなくなった。 鉄戒てっかいはその炎から顔を手で守りながら、指の間からしばらくの間、その様子を見ていた。 黒い炎の中の二...
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第五話  疑い と 茶屋の鬼

蒼あおは、椿つばきから貰った串団子とおかわりしたお茶を平げて、茶屋からの景色を眺めていた。「暇だ」 椿にゆっくり食べて良いと言った手前、催促さいそくする訳にはいかない。 そうやってぼんやりして、欠伸あくびをこぼした。 瞬きをしていると、蒼の...
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第四話 茶屋の看板娘

「さっきはすみませんでした。篭かごを背負せおってるの忘れてしまって……」「なんて事ない。中身が重いものじゃなくてよかった」 蒼あおが椿つばきの背負篭せおいかごから飛び出した山菜やキノコの山からなんとか抜け出した。 手分けして篭へと入れ直し、...
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第三話 東北東の山へ

浜辺から海岸線である草が生えた地面へと上がると。「……なんだ、道があるじゃないか」 浜辺と海岸線の高低差から見えなかった道を見つけたのだ。 踏み慣らされて地肌があらわになっているのを考えると、人が使っているのは明確である。 それに加えて、道...
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第二話 おむすび と 地図

イカダが浜辺へと打ち上がり、彼はイカダから降りて辺りを見渡した。 襲ってきた賊たちの足跡が陸側へと続いている。 賊ぞくたちの溜まり場だった事もあり、浜辺には消えそうな焚たき火と古屋がある。 他に目に付くものは特にない。 朝方という事もあり、...