黒狼記

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第四話 茶屋の看板娘

「さっきはすみませんでした。篭かごを背負せおってるの忘れてしまって……」「なんて事ない。中身が重いものじゃなくてよかった」 蒼あおが椿つばきの背負篭せおいかごから飛び出した山菜やキノコの山からなんとか抜け出した。 手分けして篭へと入れ直し、...
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第三話 東北東の山へ

浜辺から海岸線である草が生えた地面へと上がると。「……なんだ、道があるじゃないか」 浜辺と海岸線の高低差から見えなかった道を見つけたのだ。 踏み慣らされて地肌があらわになっているのを考えると、人が使っているのは明確である。 それに加えて、道...
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第二話 おむすび と 地図

イカダが浜辺へと打ち上がり、彼はイカダから降りて辺りを見渡した。 襲ってきた賊たちの足跡が陸側へと続いている。 賊ぞくたちの溜まり場だった事もあり、浜辺には消えそうな焚たき火と古屋がある。 他に目に付くものは特にない。 朝方という事もあり、...
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黒狼記 壱 妖怪の先祖と旅をするそうです      

作者:蓮木ましろ第一話 三度笠と縞合羽 空にぼんやりと橙色だいだいいろが差し始める頃。 波が穏やかな海の上にイカダが一隻。 帆をなびかせ進んでいた。 丸太で組まれたイカダの上には一人だけ。 帆柱ほばしらに左手を添えて、胡座あぐらをかいている...